町田整形外科医院
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手作り独楽(簡単なこまの作り方)
part5
益田式広告紙独楽
                                        2015.11作成 
 新聞の折り込み広告紙を巻いて独特な独楽を作っている人がおります。東京慈恵会医科大学細菌学名誉教授益田昭吾先生です。先生は定年後10年来、趣味で広告紙を使って独楽を手作りし、近所の保育園や老人施設にボランティアとして贈呈して喜んで頂いているそうです。楊枝や割り箸など怪我の恐れがあるものは特に注意して使っているとのこと、いかにもドクターらしい気配りもしております。老人施設では小さい独楽を回すひねり方に指がうまく動かせない人や、大きい独楽を両手で挟んで回す手もみのコツが飲み込みにくい人もいるそうです。楽しみながらリハビリをする用具として非常に良いと思いますので多くの施設でこの独楽を利用する事をお薦めします。この独楽は1回作り方を習得するとどこででも、どなたにも比較的簡単に作ることができますし、怪我の心配をすることなく簡単に回すことができますのでお子さんが作ったり遊んだりするにも良いと思います。
 細いテープを巻いて作る独楽はいろいろな人が工夫されていますが、広告紙を筒状にして改めて巻き込んでいくという方法は益田先生オリジナルな作り方だと思います。
 独楽作りの道具なども自分で工夫して作っているとのこと、また最近は毎朝、新聞に挟まれてくる折り込み広告紙を用途別に仕分けするのを日課にしているという「余暇の達人」であり、「独楽作り熱中人」です。

 
 
 独楽作りのデモンストレーションをする益田先生 
益田先生の独楽作り 益田先生の独楽作り 
 益田先生 出来上がった独楽が綺麗に回転 
益田先生の独楽作り  益田先生とHPの主  
独楽作り  益田先生と「独楽の部屋」の主 

 益田先生から頂戴した手作りコマの幾つかを紹介します。
益田先生の独楽 
広告紙で作った独楽(大)
独楽の大きさ(径)6.5cm前後
益田先生の独楽 
広告紙で作った独楽(大)   
 益田先生の独楽
広告紙で作った独楽(大)
左側の独楽は綺麗に回転しています。
 益田先生の独楽
広告紙で作った独楽(大)
中央の独楽は綺麗に回転しています。
 益田先生の独楽
広告紙で作った独楽(小)
中央の独楽は綺麗に回転しています。
 益田先生の独楽
広告紙で作った独楽(小)
独楽の大きさ(径)2.2cm前後


益田式広告紙独楽の作り方詳細
ここでは小さい独楽と大きい独楽の2種類の作り方を紹介します。
小さい独楽の作り方
 用意するもの 
1) 直径10ミリ、長さ60センチ程度のプラスチック棒
2) 壁掛け用フック:ねじ部直径2.5ミリ、長さ2センチ位のもの
3)
4) 折り込広告紙:25センチ×40センチ程度でなるべく薄いものがよい
 独楽本体の作り方
1)
折り込み広告紙を机の上に広げ、プラスチック棒を対角線に平行になるように置いて端から棒を芯にして巻きつけていく。巻いた紙が緩まないように手で押さえながら棒を抜く。巻いた紙はほどけないように洗濯バサミではさんでおく。
2)
巻いた紙の先端をフックに巻きつける。この場合紙の先端を少し水でぬらしておくとしっかりと巻きつく。空回りさせないようにフックをねじって紙を巻きつける。巻いた紙は巻きつけるにしたがって自然につぶれてくる。巻かれた紙がフックの鍔(ツバ)にかぶらないように注意する。最後まで巻ききったら改めて巻いた紙を固定して、フックを更に回転させ巻き方を固くする。
3)  巻いた紙が緩まないように注意してフックを逆回転させ紙から抜いて後、紙の端を糊で固定する。
4) つま楊枝に糊をつけて、巻いた紙の穴に差し込む。この場合楊枝をねじりながら差し込むと扱いやすい。手を楊枝で刺さないように注意する。適当な長さまで楊枝が貫通したら楊枝の先端をハサミで切っておく。
独楽の作り方-1 益田先生の独楽 益田先生の独楽 益田先生の独楽 益田先生の独楽
(1)
プラスチック棒に広告紙を斜めに巻く
(2)
プラスチック棒を抜いて先端をフックに巻きつける
(3)
フックに紙を最後まで固く巻いた後、フックを逆回転して抜く
(4)
抜いた穴に楊枝やストロー等の芯棒を差し込んで出来上がり
(5)
出来上がった独楽は良く回っている
 大きい独楽の作り方
1) 大きい独楽も原理的には小さい独楽と同様の方法で作る。ねじ部の直径が8ミリ程度の大きなフックだけでも出来るが、下記のワンポイントに示した器具を使うと木材が鍔代わりとなってより簡便に綺麗な独楽が出来る。プラスチック棒も少し太いもの(直径12ミリ以上)を用いるほうがよい。あまり太いと軸を差し込むのが難しくなる。小さい独楽の時と同じように巻いていくが、巻いた紙が複数必要になるのでその数だけ用意しておく。
2) 前の紙に次の紙をゆるまないようにはさみこんで巻いておけば糊を使わなくても大丈夫である。このように次々挟み込んで巻いていき所定の大きさになったら最後の部分を糊で固定する。糊が乾いたらフックを逆回しして巻いた紙から抜くのは小さい独楽の時と同じである。
3)  芯棒は少し厚めの紙(10センチ×20センチ程度)のものを二本の針金をヘアピン状に曲げたものなどを芯にして独楽本体と同じく対角線に平行に巻くことによって作る。糊をつけて独楽本体に差し込むとき端が本体の穴の中に収まるようにすると軸が広がって本体に密着するとともに軸自身を糊で緩まないようにしないでも済む
4)
先端は巻き数が少なく弱いのでハサミで切り取っておく。

 「独楽の部屋」の主が作った益田式広告紙独楽
 広告紙独楽を作ってみたところ最初の2~3個は戸惑いましたが、すぐに比較的綺麗な独楽が出来るようになりました。簡単にお正月のお飾りになる程度の独楽ができました。皆様も一度作ってみたらいかがですか。
初心者の私が作った独楽をご覧ください。(右写真)→
左の2個の広告紙独楽の芯棒は広告紙で作ったもの。右の独楽の芯棒はストローを使用したものです。


益田先生の独楽
ワンポイント
 大きな独楽を作る際、壁掛け用フックに巻紙を巻きつけると鍔(ツバ)を乗り越えてしまって綺麗に巻けない事があります。益田先生の器具を参考にして作った写真のような器具があると綺麗に巻けます。①小さい木材に長めのビスをドライバーで差し込んだものと②C型クランプ(2~300円で購入可)で2枚の板の間に壁掛け用フックを挟んで固定したものです。どちらの器具でも巻紙を綺麗に力強く巻く事が出来、より簡便だと思います。また独楽の芯棒に細いストローを試みたところ簡単に出来、よく回りました。このように器具や作り方を工夫してみるのも独楽作りの楽しみの一つです。
益田先生の独楽
  注)フックやビスの先端は怪我をしないように丸くしておくことが望ましい。


    益田先生は主に広告紙独楽を作っておりますが、その他にも下の写真のような「ブンブンコマ」や「竹とんぼ」も作っているそうです。これらも紙を斜めに巻くという点では独楽作りと全く同じ作り方だそうです。  
広告紙を使った独楽以外の作品  
益田先生のブンブン独楽 益田先生のブンブン独楽
       ブンブンコマ(松風コマともいう)
益田先生の竹とんぼ 益田先生の竹とんぼ
竹とんぼ
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